気がついたらEX THEATERにいた
9/4、昼公演にて二回目の「ヘドウィグアンドアングリーインチ」を観てきました。
気がついたら当日引換券を購入していました。
同じ舞台作品を公演期間中に再び観ることは初めてです。
でも、どうしてももう一度ヘドウィグに会いたかった。
9/1で私の「ヘドウィグ~」は終わるはずでしたがどうにも不完全燃焼でした。
結果的には行けて「すごく良かった」です。
理由は単純で、「ヘドウィグに会えたから」。
これは観客側(私)の成長と浦井ヘドウィグの進化の両方があります。
まず観客側から…
当日引換券ではB2の補助列のうちの一席が来ました。
チケットの文字を見て。(補助列ね、はいはい、大丈夫よ、最後列でしょ、ヘドヘッド着けちゃおうかしら、…ち、ちか~~~い!)
補助列はB2のS列とT列の間に簡易的な椅子を並べて作られます。
前方席の椅子とは違い、足の長い椅子です。前の人に被ることなく視界は良好です。後ろの列とも段差で高低差があるので立っても後ろの人の視界を遮る心配はありません。
(今日は立てる…絶対騒いでヘドウィグへの愛を示すんだ…)
というわけで立つ覚悟が決まりました。
ヘドウィグが登場して口上ぶちかます所で嬉しくなっちゃって椅子から飛び降りました。
手を叩き、腕を突き上げ、身体を揺らし、ヘドウィグへの愛を叫ぶ。
ヘドウィグや会場と一体になって、解放されて、とても楽しかったです。
これから行く人へ。迷ったら立ってください。ロック系のライブに慣れていない人は手拍子や体を左右に揺らすだけでも大丈夫。参加することが大事です。やらないよりはやった方が後悔しないはずです。
(9/4昼公演ではB1脇とB2全体が立ちました。9/1昼よりは起立率は下がった気がしますが、一方で手を叩き声をあげたり「Wig in a Box」に参加する人が多かった印象です。)
(2019/9/5訂正。「B1はB3では?」とご指摘戴きました。「B3」の誤りです。失礼しました。)
次に浦井ヘドウィグの進化です。
前の記事で「疲れ気味」や「まだ慣れてない」など書きました。
まだあれから数日しか経っていませんが、とてもポップであけすけで全てを巻き込んで観客を惹きつける爆発力のあるヘドウィグになっていました。
どこを切り取っても完全にヘドウィグ。
- 歌はやっぱり上手くて力強い。
- 台詞は大げさな部分もあるけど極端なわざとらしさはなく自然に。
- お化粧は結構変わった気がします。眉はJCMばりに細め、チークが濃く縦長に、顎シェーディング(をしたのか…?)で小顔になりました。もしかしたら痩せちゃったのかもしれません。手が細くてとても綺麗でした。
- 客席いじりも恐れません。「Sugar Daddy」中にノリの良い男性のお客さんを見つけてビショップ君の様子を聞きます。パンチラもくれます。
- 観客席のノリがいいと褒めてくれました。
- 舌を出すなどのシニカルな表情・ポップでキュートな笑顔。とは反対に絶望の表情。
- ヘドウィグ/トミー・ノーシスの演じ分けの他に、ママ、ルーサー、まだただの少年のトミー・スペック、ハンセル、と複数のキャラクターの台詞や表情も完璧に表現できます。見た目としてはヘドウィグが話しているだけですが観客が戸惑うことはありません。
数日だけでこれなので今後日数が進むにつれてますます素敵なヘドウィグになるはずです。
また、私の勝手な印象ですが観客席のノリを受けてヘドウィグもイキイキしているように感じました。
最後に
今日私が得た「ヘドウィグ~」はミュージカル作品のカテゴリながら、浦井健治さんを依り代としてヘドウィグが私たちの前に現われた現実のライブでした。
BWでは立って観劇することはできませんでした。2019日本版で公式から「立って一緒に盛り上がっていいよ、むしろ歓迎」と許可がでたことはよく考えてみれば画期的なことではないか?制作陣は天才です。
今回のアプローチは今までにない新しい「ヘドウィグ~」を作り出しました。
この作品は演者だけで完成するのではなく観客の協力が求められています。
あなたが全力で楽しもうとすれば、絶対にいい思い出ができます。
「ヘドウィグ~」は残り少ない東京の後、地方を回り、また東京に帰ってきます。
全ての観客が楽しんで、ヘドウィグを好きになれるよう、千秋楽では最高の「ヘドウィグアンドアングリーインチ」になることを祈っています。
Have fun!